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〔連載〕たまごの挑戦
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〔連載〕たまごの挑戦

【第8回】バイオマストイレの話

2005年3月3日掲載

バイオマストイレ外観

地球のたまごでは、し尿と雑排水を別系統で処理しています。

雑排水の処理は、連載第2回でご紹介したように、合併浄化槽で処理した後、敷地内の植生による浄化をはかっています。

し尿は「バイオマストイレ」を用いて処理しています。今回は、このバイオマストイレのしくみと、その使用感、設置にあたっての出来事などをご紹介します。

地球のたまごのバイオマストイレのあらまし

今回導入されたバイオマストイレ(関西ピージーエス製)では、し尿は、炭酸ガスと水に分解され、その水を再度洗浄水に使うことで、排水を出さないしくみです。

合併浄化槽でし尿を処理することも可能ですが、「地球のたまご」では新しいことに挑戦してみようと、ということでバイオマストイレを試みることになりました。

バイオマストイレのしくみ

このシステムは、汚泥も出さず、水はそのまま使うという循環型のシステムです。

し尿は、間伐材や建築廃材がメインの「高温加工炭」と、微生物が入った「蒸発反応層」で微生物の食物になり、水と炭酸ガスに分解されます。加工炭は多孔質で、微生物の棲家になっています。

バイオマストイレのしくみ

通常は、微生物の死骸や排泄物が汚泥となりますが、このシステムでは、微生物によって分解され汚泥が発生しないことが特徴です。

実際に使ってみて

使い始めてから10ヶ月あまりが経過しました。使用頻度によって洗浄水に色がつくことがありますが、ふだん利用する上で、それがバイオマストイレだと意識することはほとんどありません。循環している水は、時々抜いて入れ替える必要がありますが、その水も、植物に散水できるレベルの水質になっています。

バイオマストイレは、し尿の排水が困難なキャンプ場や森林公園などで利用されるケースが多く、一般施設ではそれほど導入されていませんので、地球のたまごにお越しの際は、トイレにも注目してみてください。

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