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〔連載〕たまごの挑戦
〔写真で見る〕たまごの風景

計画概要

パワーポイントファイルです「地球のたまご」誕生まで(PowerPointファイル、約4.3MB)
…「地球のたまご」という名前をつけた1996年の社員研修会から落成式までの、8年間の記録。落成式後の記念パーティにて上映した内容を一部編集したものです。

OMソーラーの集大成として

「地球のたまご」は、OMソーラー(株)の本部施設です。「OMソーラーのシンボル」というテーマを持っていると同時に、研究や情報発信の拠点でもあります。ここから様々な技術が生まれていくように、との思いをこめて「地球のたまご」と名付けました。

OMソーラーとは

全景 全景

地球のたまご全景。右は、竣工直後。左は竣工4年後。

池越しに地球のたまごを望む

OMが提唱するパッシブシステムとは、メニューから選ぶようなアイテムや装置ではなく、「地域と設計・施工、使い方まで含めた考え方」です。

以下、「地球のたまご」では、どのような考えで計画を進めてきたのかをご紹介します。

敷地北側より、夜のたまご。

※ページ後半に、地球のたまごの現在の取り組みにも触れています。あわせてご参照ください。

気象を読む(気象観測)

気象観測

自然エネルギーをいかに利用するかが、OMソーラーの柱となります。

通常、日本国内のOMソーラー物件の場合、全国840地点のアメダス気象データを元にしたOM標準気象データから温熱環境のシミュレーションを行いますが、「地球のたまご」では、計画地において、外気温、気圧、露点温度、散乱日射量、直達日射量、全天日射量、風向、風速、降水量、日照時間などの計測を行いました。

ここで得られたデータは、OM気象データの最寄り地点(浜松)とあわせ、OMコンピュータシミュレーションによる設計検討に活かされました。

設計概要

OMソーラーは全国で500を超える施設建築に導入され、大規模建築にも適合することが実証されています。

今回の計画では、施設建築でありながら、OMソーラーの基本といえる「住まい」のスケールでプランニングされました。住宅規模の事務室が連なる分棟型とし、それぞれの棟でさまざまな実験的な試みが行えるようになっています。

※OMソーラーの住宅・施設建築についてはOMソーラー(株)のサイトをご覧ください。

パッシブソーラーシステムの拠点でありながら、南面からのダイレクトゲインをあえてほとんど断ち、北側採光としているところも大きな特徴です。

また、「近くの山の木で家をつくる運動」を展開しているOMソーラー(株)の本社屋であること、全国有数の林産地である天竜が背後にあることから、構造材には天竜杉を利用しました。

山主、素材生産者、製材所の協力もあり、治山治水に私財を投じた明治時代の偉人・金原明善が植林した杉を入手することができ、その材はOMソーラーを利用した木材乾燥庫で乾燥させて利用しました。 (詳しくは→たまごの挑戦【5】木材の話

OM木材乾燥庫 OM木材乾燥庫

湖岸の再生

「地球のたまご」が建つ浜名湖は、海水と淡水が混ざった汽水湖です。かつてこの土地は養鰻池でしたが、埋め立てられ、荒涼とした状態でした。一方で、浜名湖の塩分濃度は年々上昇し、海水に近い状態になってきています。

「地球のたまご」は、「浜名湖の湖岸を再生し、水源となる」という大きなテーマを目標にしました。

苗木

植栽は一切の成木を購入せず、全て在来種、浜名湖とその上流である都田川水系の植物の実生、挿し木、有機雑草【アゼターフ】と、元々敷地内に自生していた木だけを使っています。

もともと浜名湖畔にあったであろう植生を探し、都田川上流までのロケハンを繰り返し、スタッフ総出で採取・育苗・移植を行い、竣工後も続けています。 (詳しくは→たまごの挑戦【1】どんぐりプロジェクト

また、合併処理浄化槽と、水生植物による浄化経路をあわせた水浄化を行い、雑排水をきれいな水にして浜名湖にかえし、水源地となっていけるようなモデルケースを目指しています。 (詳しくは→たまごの挑戦【2】「浜名湖の水源」となるために

植栽はスタッフ総出で準備 植栽は社員総出で準備してきました

こうした調査・準備を経て、「地球のたまご」の設計と要素技術が固まっていきました。

地球のたまごの現在

新たな実験の場として

「地球のたまご」では、第二期工事として、2012年3月、木造3階建てシステム住宅「フォルクスS-Pro」モデルハウスと、3棟の実験棟を完了しました。

「フォルクスS-Pro」は、構造材に国産の杉の集成材を用い、内装材に天然のバーミキュライトを主原料としたセラミック状のボードを使用。動線や距離感を考えつくした簡素で機能的な家として、OMソーラー(株)から、新たに提案するシステム住宅です。

実験棟と、その内部。

国産の杉の集成材を用いた木造3階建てシステム住宅「フォルクスS-Pro」。屋根には、OMソーラー+太陽光発電のハイブリッドソーラー・OMクワトロソーラーを搭載。実験住宅として、各部位の詳細な温度計測なども行っています。

本モデルハウスでは、太陽エネルギーを最大限有効利用するために、OMソーラーと太陽光発電のハイブリッドシステム「OMクワトロソーラー」を採用。

また、住宅型実験棟としての役割も持ち、電気やガスをできるだけ使わず、建築的な工夫による採光や通風の快適性の向上をはかっています。この工夫にあたっては、東京大学の研究チームと共同で省エネ性能、温熱環境の実測を行い、ゼロエネルギー住宅の実現に向けた検証に取り組んでいきます。

3棟の実験棟。

一方、3棟の実験棟は、同じ建設地、同じ仕様の建物をそれぞれ「普通の家」「空気式集熱(OMソーラー)」「各種太陽熱利用」とし、同時に実証実験・比較を行っています。合計1000を超える温度センサや熱流計による詳細計測は、熱と気流の詳細計算に反映され、各地のパッシブソーラー建築の設計や住まい方へ展開します。

合計1000を超える温度センサと熱流計の組み込み作業は、東京大学研究室とともに行われました。3棟の実験棟を舞台に、今後さまざまな実証実験を予定しています。

※実験棟は、独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業を活用しています。

環境教育の場として

「地球のたまご」はまた、多くの方の見学も受け入れています。小中高生から学生、先生方、全国の企業や団体の方々が、理科や環境の学習、視察・研修の一貫として訪れています。

太陽熱で温まった空気に触れて驚く方や、OMの理念に共感される方、建築やランドスケープに関心を示す方、とその反応は様々ですが、実際に見て触れて、体感していただくことは、環境問題を考え、持続可能な社会を実現していくためにとても重要なことと考えます。OMソーラーでは、環境共生建築という器の提案だけでなく、環境教育の分野にも積極的に取り組んでいます。

見学の様子 過去の見学の様子はお知らせからご覧いただけます。

地球のたまご