来年建築可能な
太陽の光や熱の恵みを活かした
日本の木の家
プラン審査
昨今、デザイナーズハウスとして
無機質な住宅が巷に溢れています。
今回の設計コンペでは、
わが国の気候風土に適応した住宅、
太陽の恵みを最大限に活かす住宅を
世に問いたいと思います。
入賞された作品は、住まい手と社会にとって
価値ある環境と共生する住宅として、
全国の地域工務店が利用できるように
商品化いたします。
このコンペは設計の腕試しではなく、
優れたエコハウスを増やすための
プロジェクトです。
日本の住宅の質を上げ、
住まい手に満足を提供し続けられる
プランを期待します。
賞金
最優秀賞
50万円(数点)
優秀賞
30万円(3点)
佳作
10万円(10点)
賞金は著作権購入費となります。
日本の住宅業界に欠かせない
豪華審査員
堀部安嗣氏(建築家)
審査員長堀部安嗣氏(建築家)
これからは自然風土を活かし、省エネルギーを達成し、近隣に配慮が行き届いた住宅を設計するのはもちろんですが、そこには世代を超えて愛され続ける美しい意匠が必須だと思います。楽しく美しい住宅を待っています。
野池政宏氏(住まいと環境社)
野池政宏氏(住まいと環境社)
自然の摂理に従い、住む人がストレスから解放され、時代や社会が求めるものに応え、そしてとってもチャーミングな家が見たいなあと思っています。
私の子どもに住んでほしい家っていう感じかな?
三浦祐成氏(新建新聞社)
三浦祐成氏(新建新聞社)
太陽や気候風土、木材など地上資源の活用や省エネといった本コンペの設計テーマは、一層重要になる「長く住み継がれる住まい」のテーマでもあります。それには普遍的な美しさも大事で、これらを皆さんがどう考えプランするか楽しみです。
募集枠は2部門で募集中
OMソーラー会員部門
OMソーラーの会員工務店。
会社、個人のいずれの応募も可。
一般部門
建築家、工務店、学生、資格、法人・個人は不問。
スケジュール
エントリー受付期間 : 2024年9月2日~9月30日
作品送付期限 : 2024年11月30日
結果発表 : 2025年1月(OMソーラーWebサイトにて発表、および当選者への連絡)
2025年全国各地で建築スタート
設計テーマ(堀部安嗣氏より)
  • 太陽の光や熱の恵みを活かした設計をすること(空気集熱ソーラー、太陽光発電等の搭載の有無は任意とする)
    一方で夏場の日射遮蔽や年間を通じてのグレア対策も両立させること
  • 以下のことへの配慮や工夫が設計から読み取れること
    省エネルギー、脱炭素、気候風土、景観、耐久性、暮らしやすさ
  • 庭や外構計画と建物との一体的なデザインを心がけること
  • なるべく多くの人の手に届く価格帯を意識し、費用対効果の高い計画とすること
設計条件
  • 木造軸組み住宅
  • 地上1~2階
  • 家族設定:1人~4人(年齢・性別等の想定は自由)
  • 延床面積:20~35坪
  • 敷地面積:29~62坪/A~Fの6区画の中から1区画を選択してください
  • 特徴的な気候風土や周辺環境を想定して設計した場合は、それについて説明を加えること
  • 実際に建ったもの、建つ前提で計画中のもの、建つ予定がないものは問わない
  • 建設時、運用時、廃棄時におけるCO₂排出量削減を目指した計画
  • 「A」「C」「D」「F」区画は駐車スペースを1台以上確保すること
区画詳細
提出方法
  • PDFデータ(A3サイズ横)2枚まで
  • 作品タイトル
  • 設計内容(設計主旨、コンセプト文、図や表など)
  • 面積表(敷地面積、建築面積、延床面積)
  • 配置図兼1階平面図、各階平面図
  • 立面図、断面図、外観パース(または模型写真)、
    提案する空間と生活シーンを描いた
    スケッチ(または模型写真)などで表現
その他
  • 応募作品の著作権は応募者に帰属しますが、受賞作品については受賞後に詳細な条件について双方の合意のもと、著作権や使用権に関する契約を締結していただきます。
    利用範囲は商品化、プロモーション活動、広告、出版物、オンラインコンテンツ等です。
  • 受賞作品のプランの商品化にあたりCADデータをご提供いただきます。なお主催者・運営事務局にて作品をアレンジする場合があります。
    アレンジ後の著作権は主催者に帰属しますが、応募者のクレジットを表示します。
  • 応募作品の返却はしません。
  • 応募数に制限はありません。
  • 入賞後に著作権侵害やその他の疑義が発覚した場合は応募者の責任となります。
    その場合は主催者の判断により入賞を取り消すことがあります。
2024年 設計コンペ
審査結果のお知らせ
このたびは「来年建築可能な太陽の光や熱の恵みを活かした日本の木の家 プラン大募集」にたくさんのご応募をいただき誠にありがとうございました。告知から締切まで大変短い期間にもかかわらず、住宅会社、設計事務所、学生などと幅広い皆様から、計129件の作品が集まりました。
3名の審査員の皆様には2024年12月にOMソーラー本社「地球のたまご」にお越しいただき、全ての作品を会場に並べて審査を行いました。
審査では応募要項の「設計テーマ」「設計条件」を基準とした上で、「実現可能な優れたエコハウス」というコンセプトの理解度とその表現力、さらに難しさへのチャレンジの度合いといった点からそれぞれの審査員の視点で厳しい評価をしていただいた結果、最優秀賞3点、優秀賞3点、佳作10点が選出されました。
受賞作品は以下の通りです。
受賞作品はこちら
最優秀賞
コンパクトで快適な家
コンパクトで快適な家
  • 一般部門
  • B区画
芦田成人建築設計事務所
芦田 成人
講評はこちら
条件としては厳しい敷地において、南側に建つ建物の事も想定した計画となっており、格子を上手く使って日射遮蔽、日射取得、昼光利用、そして意匠面の配慮がされている。
サンルームの使い方も上手く、イマドキの夫婦のライフスタイルも考慮したプランになっている。 外構については南側は良いが、道路側のファサードにもう少し潤いがあればもっとよかった。
風路地のある住まい
風路地のある住まい
  • OMソーラー会員部門
  • B区画
株式会社安成工務店
池澤 雅彦
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庭がない分、自然を感じられる半戸外の気持ちよさそうな空間をつくっていて、街との接点としても雰囲気が良い。
建物はOMXでベースの温熱環境を作りながら日射取得もしっかり考えられていて、意匠デザインとパッシブデザインのバランスが良い。
プランについては、階段の位置、トイレなど小さい家だからこその工夫には、まだ改善の余地がある。
街なかで自然と共に暮らす
街なかで自然と共に暮らす
  • OMソーラー会員部門
  • D区画
株式会社安成工務店
城山 陽子
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OMXを採用することで温熱環境的にプランに自由度が出ることを活かして、28坪で子ども2人という家族の家を成立させているのは設計手腕の高さ。
街中ということでプライバシーを考慮しながらも、敷地の境界線に塀をつくらずにセットバックして植栽を設けており、「街にお裾分け」といった利他的な精神を感じられるプランになっている。
優秀賞
切妻屋根の住まい - 木箱プロジェクトVer.2
切妻屋根の住まい
- 木箱プロジェクトVer.2
  • 一般部門
  • D区画
一級建築士事務所
タイラヤスヒロ建築設計事務所
平 泰博
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今回のコンペのコンセプト通りの作品で、プラン的にも必要にして十分になっていて、「高性能な日本の住まい」としての完成度が高い。欲を言えば外構計画や窓の位置・数には、まだ改善点の余地はある。
+HOUSE
+HOUSE
  • 一般部門
  • B区画
YaT architects
吉田 祐介
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建築面では屋根架構が少し複雑でコストが上がりそうな点が気になったが、家と家の間のスペースをうまく共有できるプランで敷地に対する提案が素晴らしい。
外皮の外の家
外皮の外の家
  • 一般部門
  • B区画
株式会社リージョン・スタディーズ
白坂 隆之介
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日射取得が厳しい敷地においてもOMソーラーを採用することで設計の自由度を高め、サンルーム、バルコニーなど豊かな空間がバランスよく配置されている。
佳作
下屋を廻した家
  • 一般部門
  • D区画
一級建築士事務所 関野裕樹建築設計室
関野 裕樹
奥行3間で考える住まいの空間
  • OMソーラー会員部門
  • F区画
大蔵建設株式会社
大蔵 実
十字窓の家
~太陽の恵みを活かした、緑豊かな住まい~
  • OMソーラー会員部門
  • D区画
株式会社安成工務店
田中 滉真
自然とともに暮らす
パッシブデザインの家
  • OMソーラー会員部門
  • F区画
株式会社小林建設
大塚 健悟
T+house
  • OMソーラー会員部門
  • F区画
株式会社小林建設
亀倉 治
HIRAYA
  • OMソーラー会員部門
  • F区画
株式会社山弘
中村 将之
心地よさをさがす家
  • OMソーラー会員部門
  • F区画
株式会社菅組
沖野 瞭太郎・小野 愛実
太陽と生きる家
  • OMソーラー会員部門
  • F区画
株式会社安成工務店
中野 香織
ene「+」
  • OMソーラー会員部門
  • C区画
株式会社安成工務店
弘中 一久
みんなのベース
  • 一般部門
  • C区画
アトリエウィ
宇佐美 愛
審査員からの感想
堀部安嗣氏(建築家)
審査員長堀部安嗣氏(建築家)
これからは住まいも高性能化して“スイッチポンで快適“という家が大量に作られていくと思いますが、その先にはあんまり明るい住宅の未来は感じられません。今だからこそ、施工者、設計者、そして建て主が思考停止せずに、住まいの環境を整え、それを継続していくことの先に本当の豊かな住空間、住環境が生まれるに違いないと信じています。今回はその可能性を感じさせる作品が多くて審査をしていて気持ちがよかったです。こうした皆さんとは、実際に建物を見ながらいろいろお話もしてみたいと思いました。
野池政宏氏(住まいと環境社)
野池政宏氏(住まいと環境社)
建物性能の追求の次のステップとして日射取得、日射遮蔽の配慮が求められる中、最優秀賞、優秀賞の皆さんは、日照や室温のシミュレーション、実測の経験の積み重ねがプランに活きているのでは思いました。こういう面倒くさいことを実践する人が増えることに期待します。
三浦祐成氏(新建新聞社)
三浦祐成氏(新建新聞社)
今回の応募作品は「設計の腕試しではなく、これから実際に建てるべき家」という趣旨を踏まえたリアリティな作品が多くて、大いに可能性を感じました。このコンペがこれからの日本のいい家づくりにつながってほしいと思います。