OMソーラーについて

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地球のたまご(社屋と周辺環境)

「地球のたまご」は、OMソーラー(株)の
本部施設です。
「OMソーラーのシンボル」というテーマを持っていると同時に、研究や情報発信の拠点でもあります。
ここから様々な技術が生まれていくように、との思いをこめて「地球のたまご」と名付けました。

計画概要

OMが提唱するパッシブシステムとは、メニューから選ぶようなアイテムや装置ではなく、「地域と設計・施工、使い方まで含めた考え方」です。
以下、「地球のたまご」では、どのような考えで計画を進めてきたのかをご紹介します。

建築・空間構成

建築・空間構成

「地球のたまご」は、「浜名湖の湖岸を再生し、水源となる」という大きなテーマを目標にしました。もともと浜名湖畔にあったであろう植生を探し、都田川上流までのロケハンを繰り返し、スタッフ総出で採取・育苗・移植を行い、竣工後も続けています。

平面(クリックすると拡大します)

平面

社屋のポイント

Point 01

コリドール内部

コリドールとは、「回廊」の意味。構造材には金原明善が100年前に植えたという天竜杉を、OM木材乾燥庫で乾燥させて使いました。

コリドール内部
コリドール内部

Point 02

カフェテリア

浜名湖が見渡せる水平連続窓と、白いヴォールト天井のカフェテリア。食事の他にも、OMソーラーの講習会や集会など、多目的に使える空間です。浜名湖の湖岸に沿って南北に長い屋根では、東西集熱を試みています。

カフェテリア
カフェテリア

Point 03

事務室

「地球のたまご」は、コリドールでつながれた6棟の事務室と、カフェテリアで構成されます。事務室は、それぞれが住宅程度の大きさで構成された無柱空間です。

事務室
事務室

Point 04

エントランス

エントランスでは、ガラス細工で出来た簾戸が来客を迎えます。 トップライトから差し込む美しい光を正面に見ながら階段をのぼると、全長50m以上の伸びやかなコリドールへとつながります。 雨が大地に降り注ぎ、海に流れていく循環を描いた「緑の丘」の簾戸のガラス細工は、数ミリのガラス片で描かれ、それを二枚のガラスで挟み込んでいます。

エントランス
エントランス

Point 05

アルコーブ

建具を開くと約80坪の一体空間になる多目的スペース。
中庭には、「アゼターフ(有機雑草)」や流域の植生が並んでいます。

アルコーブ
アルコーブ

ランドスケープ

ランドスケープ

Point 01

元々養鰻池だったこの土地には、防水のための粘土層があります。それを再利用して池をつくりました。もともとの植生が残っているところは、浮島として残しました。合併処理浄化槽で浄化された水は、水質観察池、水生植物による水質浄化池を通じてこの池に入ります。
池を掘削した土は盛り土として利用され、起伏のあるランドスケープを形成しています。建物を取り囲むようにしてつくられた土手には苗木が植樹され、将来は水源林となって景観を構成します。 ところどころに見られる草土手には、「フトンカゴ」と呼ばれる直方体の金網を活用して、法面を緑化しています。

池

Point 02

草屋根・緑のカーテン

事務棟とコリドールをつなぐ閲覧室、職員玄関、アルコーブの屋根は草屋根。アルスター鋼板の折板に通気のためのトリカルパイプ、通気透水シートを敷き、アクアソイルという軽量土壌を載せて、ノシバを張っています。

草屋根・緑のカーテン

Point 03

環境への取り組み

浜名湖の原風景となることを目指して、専門家や地元業者の協力を受けながら社員が中心となっていて取り組んでいる「どんぐりプロジェクト」というものがあります。計画時は実地調査を行い敷地に植える植物を選ぶことから始まりました。浜名湖に注ぎ込む都田川水系に古くからあったと想定される在来集を選び、採取から育苗、移植、敷地管理まで行うことで少しずつですが、浜名湖畔の原風景である森に近づいています。

環境への取り組み
環境への取り組み

建築データ

名称 地球のたまご 所在地 静岡県浜松市中央区村櫛町4601
主要用途 社屋、研究施設 敷地面積 32,700.05㎡
建築面積 社屋、研究施設 延床面積 2,191.65㎡
建ぺい率 4.65%(許容60%) 容積率 6.71%(許容200%)

本体社屋

設計・監理

建築 永田昌民+旧OM研究所
設計担当/永田昌民、武山倫、古川泰司、谷英樹、神山孝雄、徳田英和、奥山綾子
監理担当/永田昌民、徳田英和、アトリエ樫・坂田卓也
構造 くらしの工房・安達幸一 設備 (株)科学応用冷暖研究所・高間三郎
電気 (株)設備計画・山本修二 家具 木曽三岳奥村設計所・吉田亞人
ガラス細工 山本幸子、永田花、羽山貴子、山本萌 光触媒設備 協力/東大先端研、泉(株)、日本板硝子(株)

施工

建築・外構 須山建設(株) 設備 日管(株)
電気 太田電気工事(株) OMソーラー スローハンド(有)
太陽光発電 三晃金属工業(株) 木材供給 (株)フジイチ
プレカット・金物 日東木材産業(株) 断熱 (株)デコス
置床 三洋工業(株) 井戸工事 松尾さく井
仮設防災 (有)番匠

面積/構造・規模

建築面積 1,376.45㎡ 延床面積 1,984.29㎡(1階/790.23㎡、2階/1,194.06㎡、
ロフト/34.56㎡)
構造・規模 木造一部RC造・地上2階建て
(最高高8,857mm、最高軒高6,007mm、
階高3,000mm、主な天井高2,250mm)
OMソーラー スローハンド(有)
太陽光発電 三晃金属工業(株)

空調設備

空調方式 空気集熱式床暖房・空冷ヒートポンプチラー下吹ファンコイル方式・クーリングスクリーン・光触媒散水冷却設備・クールチューブ・デシカントOM式冷暖房 置床 三洋工業(株)

衛生設備

給水 飲料用~上水道直結方式・光触媒散水冷却
設備用~井水加圧給水方式
給湯 太陽熱給湯システム(DC貯湯槽)・電気CO2・冷媒ヒートポンプ給湯
排水 OM式水浄化システムZ号(合併処理浄化槽)

電気設備

受電方式 3φ3W ・220kW 太陽光発電設備 建材一体型アモルファスシリコン

主な外部仕上げ

集熱屋根 建材一体型アモルファスシリコン横葺きタイプ+金属製集熱パネル ガラス屋根 酸化チタンガラス+酸化チタンスクリーン
草屋根 アルスター鋼板折版+アクアソイル+ノシバ 外壁 ゼロアスベストスレート小波板、漆喰、RC打ち放し
開口部 木製ペアガラスサッシュ、製作建具

主な内部仕上げ

天井 PB12.5tEP-II 漆喰
セダーハード杉30t、ソイルセラミックス

設計期間

2001年10月~2003年6月

施工期間

2003年6月~2004年5月

ランドスケープ設計

ランドスケープ設計

設計・監理 (株)プランタゴ
ランドスケープ担当/田瀬理夫、小橋浩子、小田部真由美  構造計画担当/(株)ニュー・シビル・佐伯満寛、滝澤沙織
監理担当/田瀬理夫、(株)ニューシビル・佐伯満寛
施工 須山建設
面積

造成面積/30,367㎡
水面及び湿地/5,690㎡
水辺植生地(現況湿性草地移植)/1,110㎡
現況保全草地(ヨシ、オギなど)/2,205㎡

苗木植栽/5,860㎡(予定)
草地(ノシバ及びアゼターフ)/8,600㎡
屋上植栽、中庭及び草屋根(アクアソイル工法)/293.9㎡
舗装/半たわみ性舗装、アスコン舗装等

アースワーク メッシュカゴ
浜北石砕石充テン・ノシバ内貼発生土充テン
雨水排水 シバ側溝 盲暗渠排水
ブリッジ 鋼製コルゲートパイプ 外灯 ウェーブメッシュチューブ(灯具ニッセン)
その他 水位調整ゲート/1ヶ所  浄化槽処理水の浄化/観察池2ヶ所、水質浄化湿地
池水の循環活性化/揚水風車 Yellow TailΦ1800・バイタルエンザイムプラント

どんぐりプロジェクト

どんぐりプロジェクト

コンサルタント (株)プランタゴ
担当/小田部真由美
矢澤ナーセリー 担当/矢澤光一
翠嶺舎植物調査事務所
協力 松尾さく井
実行 OMソーラー(株)

受賞歴

受賞歴

2005年9月 SB05Tokyo記念サステナブル建築・住宅賞 受賞
2005年9月 第4回エコビルド賞・受賞
2010年5月 生物多様性保全につながる企業のみどり100選 認定取得
2012年1月 浜松市新エネ・省エネ対策トップランナー<エコ事業所部門>Sランク認定取得

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