OMX

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TALK

健康にもお財布にも優しい
OMXがつくる「贅沢な空気」

OMソーラー株式会社
取締役技術部長
盧 炫佑

OMX 住まい手芳西直史さん・
奈保子さん

緑豊かな里山と、美しい田んぼに囲まれた山口県山口市の郊外。のんびりとした時間が流れる住宅街に、芳西直史さん・奈保子さんご夫妻の家があります。15年前、建築士である直史さん自らの設計で建てたご自宅は、壁を極力排した開放感のあふれる気持ちのいい間取り。リビングに設えられた大きな窓からは柔らかな陽射しが差し込み、ヤマボウシが美しい花を咲かせる庭を眺めることができます。いったい、芳西さんの家で、OMXはどんな空気を生み出しているのでしょうか?芳西さん宅で採れたサクランボをいただきながら、OMソーラー株式会社 技術部部長の盧炫佑がお話を伺いました。

OMXの冷房は「柔らかい」

ー今回、なぜOMXの導入を決意したのでしょうか?

芳西直史(以下直史):この家は15年前に建築し、当初よりOMソーラーを導入していました。冬の暖かさは抜群で、大満足でしたね。ただ、OMソーラーは空気を暖めてくれますが、冷やすことはできません。壁掛けエアコンの寒さが好きではなかったこともあり、我が家では、真夏でも冷房を使わずに、氷枕を使ったり、家の風通しをよくするといった工夫もしていました。

ーまさに、OMソーラーが提唱する「パッシブ」な生活を送っていたんですね。

直史:家を建ててからしばらくは、そんな工夫によって健康的に夏の暑さと付き合っていました。しかし、温暖化の影響からなのか、この2~3年の暑さはとても厳しくなっています。「そろそろ冷房を設置しないといけないかな?」と、家内と話し合っていたんです。OMXの実験機を体験する機会がありました。いざ体感してみると、普通の冷房とは異なって、心地よい温度変化があり、冷房の感じもすごくよかった

直史さんが15年前に自ら設計したご自宅のリビング。開放的な窓から差し込む光が心地よい。

ー普通の壁掛けエアコンとOMXでは、そこまで大きな違いがあるのでしょうか?

盧炫佑(以下盧):さきほど、直史さんから「冷房の感じがよかった」というお話がありましたが、壁掛けエアコンに比べて、OMXの空気は「柔らかさ」を感じることができます。壁掛けエアコンは、冷たい空気をすごい勢いで放出するため、気流を感じたり、温度にムラができて足元が冷えすぎてしまうといった弱点がありますが、OMXの空気は部屋中まんべんなく冷たい空気が広がるので気流感を感じないし、空気だけでなく床や壁なども冷やすため、室内全体にムラなく一定です。そのため、まるで自然の冷気のような「柔らかさ」を感じることができるんです。

温熱環境が支える家族の健康

一方、暖房についてはいかがでしょうか?

芳西奈保子(以下奈保子):OMソーラーもOMXも、寒い冬の夜に温度が下がらないことがとても魅力的ですね。昔、OMソーラーを導入していない家に住んでいたときには、暖房を入れずに寝ると朝には3℃まで下がってしまいました。実は、私は関節リウマチを抱えており、夜中に温度が下がりすぎてしまうと、朝起きたときに動けなくなってしまうんです。OMソーラーを導入する以前は、目が覚めてから30分ほど起き上がれませんでした。OMソーラーからOMXに切り替えて半年が経ちますが、OMソーラーやOMXでは、冬のいちばん寒い時期でもとても動きやすいですね。

盧:特にOMXは、最低温度を維持するように設定されているので、補助暖房を使わなくても温度が下がりすぎるということがないんですよ。

奈保子:寝ている間だけでなく、家に帰ってきた時にも全然寒くないですよね。

盧:OMソーラーの場合、太陽熱を使っているので晴天日であれば室温を維持することができますが、曇天日の場合は、部屋の温度がどうしても下がってしまいます。しかし、OMXの場合は、太陽熱とヒートポンプ暖房を組み合わせているので、どのような天候にも左右されず温度を維持することができるんです。365日にわたって快適な温度を守ってくれます。

ー温熱環境は、体調面にも大きな影響を与えるのでしょうか?

盧:歳を取ると温度に対する感覚が鈍ってしまうため、ヒートショックや熱中症などを引き起こしてしまうことがあります。また、そこまで重大な事故にならなくても、温熱環境が悪ければ身体には常に大きな負荷がかかってしまうんです。温熱環境によって健康寿命が延び、長生きできるというデータが論文としていくつも発表されていますね。

奈保子:健康にいいことは、数値としても実感しています。毎日血圧を測っているんですが、OMソーラーを使っていない家に住んでいた頃は、朝起きると130mmHg程度の血圧でした。けれども、OMソーラーの家に住んでからは、110mmHg程度にまで下がるようになったんです。ずっと診てもらっている主治医には、「家が変わってから本当に血圧が落ち着いた」と驚かれています。主治医の話では、血圧が落ち着くことによって、脳梗塞や心臓病など血管系の病気に対するリスクが減るそうです。

―普段、何気なく触れている空気が、健康にも大きな影響を与えているんですね。では、市販のエアコンから得られる温熱環境と、OMソーラーやOMXで得られる温熱環境は、どのように違うのでしょうか?

盧:全然違うものですね。「体感温度」というのは、いわゆる室温と床や壁の表面温度を平均した温度なんです。OMソーラーやOMXを利用した家の場合、壁や床が暖められているので、普通の家よりも室温を低く設定しても快適に過ごせる。もしも、空気だけを暖めるエアコンで同じような体感温度を得ようと思ったら、かなり温度を上げなければならない。それに、エアコンの場合は、温められた空気が上昇してしまい、室内に暖かさのムラができてしまいがち。いくら温度を上げても足元が全然温まらない……という状況になってしまうんです。

エネルギーの自給自足

ーOMXの生み出す温熱環境は、市販の壁掛けエアコンとは全く違うんですね。では、OMXの導入にあたっては、どの程度のコストがかかるのでしょうか?

直史:導入に際しては、OMXと太陽光発電(6.72kW)と合わせて400万円程度かかりました。

ー工期としてはどれくらいの期間がかかりましたか?

直史:11月末から1ヶ月程度です。その間も、普通に生活をすることができましたね。OMソーラーからOMXに交換する1日だけ暖房が使えない日がありましたが、生活に影響が出たのはその1日だけでした。

ー普段の生活をしながらOMXに切り替えることができるんですね。では、ランニングコストについてはいかがでしょうか?

直史:OMソーラーを使用していたときには、2月の一番寒い時期の電気代が8,000円、そして補助暖房に使う灯油代が16,000円程度でしたが、OMXを導入した2月の電気代は23,000円でした。ランニングコストとしてはほぼ同程度ですね。

盧:芳西さん宅では、まだ電力会社の認可が降りていないためにOMXの発電機能を使用できていないのですが、発電を開始すればOMXにかかる電気代とほぼ同程度の電気がまかなえるでしょう。もちろん、余った電力は売ることもできます。その結果、OMX導入に初期費用は10年程度で回収できると考えています。

ー温熱環境だけでなく、発電機能によってお得に生活をすることができるんですね。

直史:集めた電気を自家消費することによって、エネルギーの自給が可能になるんです。

ーOMXは国土交通省の2018年度『サステナブル建築等先導事業(省CO2先導型)』に採択されました。

盧:OMXを導入した家を建てると、最大195万円の補助金を受け取ることができます(2018年7月18日現在)。国からもOMXの技術が波及・普及効果を持つものとして期待されているんです。

直史:今後、太陽光を利用することがますます重要になる時代に突入しますよね。OMXが流通することによって、太陽光の利用が活発になっていく手助けをできればと考え、我が家でもトライアルに協力したんです。この技術が広く普及することで、環境にいい暮らしが広がっていってほしいですね。

庭の家庭菜園に植えられているトマトの苗。

ー芳西さんご夫妻は、環境に対しても意識的なんですね。

奈保子:ただ、「環境を大切にしなければ」と頭のなかでは考えていても、なかなか行動に移すことが難しいですよね。一般的な太陽光発電パネルは、単に元が取れるかどうかという経済性だけだったので、二の足を踏んでいました。OMXを導入することによって、まず私たちが快適になり、その上でエネルギーも自給自足できるようになり、電気代も割安になります。気持ちにも、お財布にも、とても嬉しいですね。

OMXが生み出す「贅沢な暮らし」

ーOMソーラーやOMXによって快適な温熱環境を手に入れたことで、家に対する気持ちも変わったのでしょうか?

奈保子:外から帰ってきて、一歩家の中に入ると空気が「ほわっ」としていることが実感できます。そんな空気に触れると、自然と気持ちが安らぎますね。また、遊びに来た人も「気持ちいい」「また行きたい」と言ってくれる人が多いんです。やっぱり、室内の空気が全然違うみたいですね。

盧:そんなお客さんの反応は、部屋の暖かさだけでなく換気効果も影響していると思います。OMソーラーやOMXは換気のために新鮮な外気をたくさん取り入れています。そのため、いわゆる「生活臭」がつかず、常に爽やかな空気が家の中に満ちているんです。もちろん、外の空気をそのまま取り込んだら、外気温と同じ温度なので暖房や冷房の効果が半減してしまいますが、OMXの場合は空気の温度や湿度を調節してから室内に取り込むため、快適さを維持したまま新鮮な空気を味わうことができるんです。

奈保子:恥ずかしいのであまり主人の前では話さないのですが、自分の家が「気持ちいい」「心地いい」と感じられることって、いちばんの贅沢ですよね。私の場合、いくら高級なものを手に入れたとしても幸せを感じることはありません。それよりも、お金では買えない「気持ちよさ」が手に入ることの方がはるかに贅沢なこと。この家に住んでからは、家にいることが楽しくなったし、ずっと家にいたいと思うようになりました。ふとした瞬間に「家が気持ちいい」という幸せに気づくと、「私って贅沢だな」と感じるんです。

―空気は、日常のなかでいちばん無意識に接するものです。家の中の空気が快適であることは、いい生活を送るにあたってとても大切な条件ですね。

盧:家を建てるときには、間取りやシステムキッチンといった部分に目を向けがちですよね。しかし、温熱環境を意識することは、幸せな生活を送ることや、健康的な生活を送ることにも効果的なんです。理想的な温熱環境を手に入れる大切さを、もっと多くの人に知ってほしいですね。

文:萩原雄太 写真:フジモリタイシ 編集:MULTiPLE Inc.

PROFILE

盧 炫佑(の・ひょんう) OMソーラー株式会社取締役技術部長。博士(工学)。一般社団法人日本太陽エネルギー学会理事。1969年生まれ。1993年釜山水産大学校冷凍工学科卒業。1999年工学院大学大学院工学研究科建築学専攻博士後期課程修了。工学院大学宇田川研究室研究員などを経て、2006年OM計画株式会社(OMソーラー)に入社する。2008年技術部長に就任。2012年取締役に就任。快適な室内温熱環境と省エネの両立を追求した、OMソーラーシステム全般の技術研究開発を担っている。

芳西 直史さん・奈保子さん 山口県山口市在住。大学生と社会人の2人の子どもを持つ。2003年、建築士である直史さんの設計によって自宅を建設し、OMソーラーを導入。2018年2月からは、OMXをトライアル導入し、OMXの調査・研究に協力している。自宅前の庭では、趣味としてトウモロコシやナス、さくらんぼなどを育てているほか、家の裏にある田んぼでは米作りも行っている。