Home » いろいろなOMの家 » 住まい手の声 » 東海気候区 » 埼玉県所沢市・井上さん

埼玉県所沢市・井上さん

2006年9月築

思い出のそれぞれが、クレヨンで彩られ、
永遠の命を宿していきます。
子どもの伸びやかな感性が描いた絵は、
私たち家族にとって、大切な宝物。

設計ファイル

階段と吹き抜けを効果的に使って太陽の恵みと家族の絆を結ぶ。

子どもの絵の美術館として、家のあちらこちらに額装された絵が飾られた井上さんのOMソーラーの家。敷地の関係から3階建てとなりました。多層階ということで空間が分かれがちな構造の中で、どうしたら家族のコミュニケーションを取れるのかが、家づくりの課題となりました。

1階の床下に貯められた太陽の温もり、風の動きは、階段から2階へ上げ、2階に設けられた吹き抜けから3階、ロフトへと伝えられていきます。そしてこのロフトがあることで空間を縦につなげることができ、どこにいても家族の様子を感じることができます。

収納としては、大きな納戸を2階に一つ設け、その他は奥行の浅い納戸をいくつか設け、自立心を育てるために、子どもたちでも手が届く位置に必要なものを収納しています。

写真:井上さん宅外観 写真:玄関

建物概要


埼玉県所沢市・井上さんの家 平面図(クリックで拡大)

写真:吹き抜け 写真:収納
【左】OM効果と家族のコミュニケーションの両方が得られる吹き抜け。
【右】子どもたちでも必要なものは手の届く位置にと考えられた浅い収納。

家づくりと暮らし

子どもたちの絵と太陽の温もりが迎えてくれる3階建てのOMソーラーの家。

写真:リビングルームに集まるご家族絵を披露する子どもたち。1枚1枚が家族の思い出につながっていく。

2DKのアパート住まいから待望のマイホームを建てることに決めた井上さんが、家づくりの条件として挙げたもの、それは「子どもたちの絵の美術館を」というものでした。

武蔵野の自然の残る所沢市。東京のベッドタウンとして発展を遂げる市内の私鉄駅のほど近くにあるのが、チョコレート色の外壁が印象的な井上さんの3階建てのOMソーラーの家です。

井上さんが「絵の美術館を」と願ったのは、3人の子どもたちの絵が年を重ねるごとに思い出とともに増えていき、アパートでは「窓以外の壁という壁に飾られていた」絵を、「もっときちんと展示したい」との思いが、家づくりへとつながっていきました。

絵の収集は長男の息子さんが4歳の時、泣いていた妹さんのために描いた一枚の絵がきっかけだったという井上さん。「その時の絵はテレビキャラクターの絵でしたが、絵そのものというよりも、妹を慰めようとして描いたその気持ち、その時の風景が心に響いて、この絵は額に入れて残したいと思ったんです」という井上さんにとって、絵は子どもたちの成長や思い出そのものでもあるのです。

そしてそれらの絵は、「私の唯一の贅沢が1年に一度専門家に頼んで絵を額装すること」という奥様によってきれいな額に納められ、作品として昇華していきます。そんな子どもたちの作品を展示する美術館となる家ですから、図面には設計の段階からどこにどの絵を飾るのかが盛り込まれていたといいます。絵を飾る壁の素材、色や照明も、子どもたちの絵をいかに効果的に展示できるかを考慮して、計画されていきました。

写真:子供部屋 大きな吹き抜け空間がある子ども部屋。

玄関から始まりリビング、階段にと、楽しく伸びやかな子どもたちの絵がイーゼルや壁に飾られた井上さんのOMソーラーの家ですが、絵だけでなく家族の写真もあちらこちらにたくさん飾られています。

写真は奥様の手によるもので、笑顔で写ったみんなの写真は、ご家族の仲の良さ、絆の強さを物語っています。そしてこの家族の絆を大切にしたいとの思いが、「家族のコミュニケーションが取れる家」というもう一つの要望となりました。

建築関係という職業柄、OMのことはよくご存じだったというご主人は、自然と共生するOMの家づくりに共感し、「いつかOMの家を建てたい」とずっと思っていたといいます。ただ、建てるのなら郊外の広い敷地にと考えていたそうで、土地を探したのですが思うような土地が見つからず、家づくりは難航していました。

そんな時に現在お住まいの土地を譲っていただけるという話が持ち上がりました。予想外のことでしたが、「このような駅の近くの土地が手に入るのは奇跡のような話で、実家にも近いし、子どもの通学や将来的なことを考えれば、やはり交通の便がいい方がいいのかな」と、いろいろ考えた結果、郊外に建てる計画を改めて、巡り合った25坪の土地に合わせて、都市部に3階建てのOMソーラーの家を建てることにしたのです。

写真:キッチン 写真:ロフト
【左】包丁さばきもお手のもの。すすんで手伝いをする子どもたち。
【右】最上階に設けられたロフトは子どもたちの遊び部屋。

階段と吹き抜けによって空間を縦に伸ばしてつなぐ。

写真:家事室 家族写真が飾られたキッチン横の家事室。

平屋から3階建てへと計画は変更になりましたが、「家族のコミュニケーションが取れる家」という条件が変わることはありませんでした。「階ごとに空間が仕切られるのを避け、イメージ的には平屋で」と、課題はより難しくなりましたが、設計の工夫によって見事にクリアし、2006年秋、井上さんのOMソーラーの家が完成しました。

1階は5人家族が横一列に靴を脱げるぐらいゆったりとした玄関と、広い浴室と脱衣所、そして用途を設けない予備室。2階はリビングダイニングと和室、3階が子どもたちのための部屋、そしてその上にロフト。2階からロフトまでを吹き抜けにして、空間を縦に伸ばしつないでいます。

「3階建てなのでOMが効くのかどうか少し心配だった」という井上さん。1階の階段に吹き出し口を設け、階段から上階へ、そして2階から上を吹き抜けにして1階の暖気は上へ昇り、2階、3階は日当たりがプラスされて十分にOMの効果が得られています。

「吹き抜けのおかげでOMの恩恵も受けられますし、家族がどこにいても様子が分かります。平屋ではありませんが、家族のコミュニケーションが取れるという、望んでいたとおりの家になりました」と奥様。

OMの家に暮らすようになって、今まではそれほど気にならなかった天気も、「太陽が出ていれば、家族5人が入っても大丈夫なほどお風呂のお湯が採れるし、冬はもちろん夏も自然の力だけで気持ち良く過ごせるので、お天気のことがすごく気になるようになりました」という奥様は、もう一つ大きな変化に気づいていました。

「アパートではエアコンに頼っていたのですが、主人がよく風邪をひいて、一度ひくと長引いて治りにくかったんです。でもこの家に住むようになっていつのまにか風邪をひきにくくなっていましたね。医療費が以前とは比べようがないぐらい減りました。」

太陽は郊外も都市部も分け隔てなく恩恵を授けているということを、改めて教えてくれる井上さんのOMソーラーの家。「玄関を入るとすぐに子どもたちの絵とOMの温もりが迎えてくれて、ああ、ここがわが家なんだなとホッとします」と奥様は、心から嬉しそうに微笑みます。

写真:階段ホール 写真:1階洋室
【左】階段ホールも子どもたちの絵のギャラリー。
【右】障子越しに柔らかな光が入る1階洋室。

ページの先頭へ

カテゴリナビゲーション