Interview

Interview 03

「建築とは、愛」
家族のための“時間”と“空間”
その風景は、脈々と流れ続ける

遠藤さんご一家

Editor:横田大(Camp) Writer:カツセマサヒコ Photo:豊島望
都心から電車を乗り継いで、およそ1時間。幹線道路からすぐの立地とは思えない閑静な住宅街に、遠藤さん一家のご自宅はある。生家を建て替えたという住まいは、陽の光と薪ストーブの温もりが心地よく、とてもゆっくりとした時間が流れる。工務店に勤務する遠藤さんは、このご自宅だけでなくご両親のお宅や奥さんの実家の改築にも携わり、同じくOMソーラーの家を建てたという。遠藤さんとそのご家族が考える“家づくり”、また“家族の風景”とは、どんなものなのだろうか。

“家の価値”はそこで暮らす人たちの日々そのもの

―遠藤さんはご自宅やご両親の家だけでなく、奥様のご実家の建て替えにも関わられ、OMソーラーを取り入れたと伺いました。どういった経緯で改築されることになったのでしょうか?

遠藤誠さん(以下、遠藤さん)
実は最初に建てたのは、妻の実家だったんです。妻とは高校時代から付き合っていたんですが、僕も当時はまだ24歳。まだ正式に婚約もしてませんでしたし、新卒で工務店に入社してまだ2~3年目。いま考えると経験も考え方も浅くよく受けてくれたと思いますが(笑)、いいものを作る自信はあったので、「もしよかったら、お手伝いします」とご両親にお伝えして、ご自宅を担当させていただくことになりました。

―近しい人のお家を担当するプレッシャーもあったかと思います。予算の兼ね合いもある中で、身内の方にOMソーラーを薦めた理由は何だったのでしょうか?

遠藤さん
僕が当時務めていた工務店が、OMソーラーを扱っていたこともあったんですが、個人的に完成したお客さんのお宅に招かれる機会も多くて、その快適さは知っていたので「同じ家を建てるのなら、OMを入れたほうがいい」という想いがあったからです。

大袈裟かもしれないですが、当時の上司に「建築は愛なんだ」とよく言われていたんです。僕はそれを「後ろめたくなるような仕事をしちゃいけない」という意味だと思っていて、いまでも大切にしている言葉なんですが、だからこそ妻の実家を建てたときも、両親の家を建てたときも、なおのことベストな選択にこだわりました。そりゃそうですよね、身内にダメなものを薦めるわけがない(笑)。その結果がOMソーラーだった、ということなんです。

―奥様のご実家とご両親の家を建てられて、いよいよご自分の家を建てられたわけですが、住んでみて改めて実感したことはありましたか? またご自身の家づくりは、どんなものだったのでしょう?

遠藤さん
住んでみて改めて気づいたのは、「家の中の温度差がほとんどない」ということですね。もちろんOMソーラーが入っていない家だって、暖房などを使えば暖かくはなります。でもOMはトイレや脱衣所など、普通なら暖房が届かないところまでカバーする。ヒートショックが心配なお年寄りにも安心だし、実際に住む前よりも「快適に暮らせますよ」と、自信を持って伝えられるようになりました。


自分の家づくりのことで言うと、この家はもともと僕の生家だったんですが老朽化が進んでいたところに、3.11も重なって、建て直しが決まった。もちろん新しい暮らしにはワクワクもしましたが、反面やはり切ない気持ちにもなりました。取り壊しの日は立ち会いもしたんですが、かなりナーバスになって思わず涙が出ました。思い出が詰まった家を建て替えるって、それだけ覚悟がいることなんですよね。

だから新しく建ったこの家には、これまで自分が育ち、家族で過ごした風景が受け継がれるようにと、ダイニングや窓の位置は前の家と変えないようにしました。これまでの日々と新しい家で暮らしが、地続きになるようにしたかったんです。“家”というものは建物自体ではなく、そこで暮らす人たちの日々によってつくられます。僕の両親や祖父母が暮らした日々を引き継いで、家族みんながどれだけ快適に過ごせるか。それが、家づくりでこだわった部分です。

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自然と一緒に暮らしていることを実感できる、穏やかな空間