History

広報部長が解説するOMソーラー30年史
村田カツセ

OMソーラーの父

OMソーラーは、建築家である奥村昭雄が数十年かけて考案した、住まいの熱と空気をデザインする仕組みです。

奥村昭雄

奥村昭雄 Akio Okumura

1928年東京生まれ/1952年東京美術学校建築科卒業/吉村順三設計事務所を経て、東京藝術大学名誉教授/2012年没
著書:『奥村昭雄のディテール 空気・熱の動きをデザインする』(彰国社)/『パッシブデザインとOMソーラー』(建築資料研究社)/『暖炉づくりハンドブック』(建築資料研究社)/『時が刻むかたち』(OM出版)/『樹から生まれる家具』(OM出版) 他

設立1987

株式会社OMソーラー協会(現OMソーラー株式会社)設立

発案者であるOMソーラーの父・奥村昭雄と、マルモ中村住宅のイニシャルからOMソーラーを命名。現在では奥村の希望により、「O」は「おもしろい」、「M」は「もったいない」に変更されている。マルモ中村住宅が施工したOMソーラー第一号家屋には、1,000人以上の来場者が訪れた。


※OMソーラー第一号となった、マルモ中村住宅の浜松・天竜川モデルハウス。「現代民家」と名づけられた。

解説を見る
カツセマサヒコ(以下、カツセ) 1,000人と言われてもピンと来なかったんですけど、それほど多い数なんですか?
村田広報部長(以下、村田) 最近の住宅展示場では「いかに月間100人を集客するか」がテーマになるくらいですから、バブル時代とはいえケタちがいの集客でした。でも、このときはまだOMソーラーで集客できたわけではなく、やはり建物のデザインが良かったんでしょうね。
カツセ 1987年って、僕まだ1歳ですよ。調べてみたら、瀬川瑛子さんの「命くれない」が大ヒットして、NTTドコモが初めて携帯電話を開発した年ですって。時代背景を考えたら、かなりスタイリッシュですよね。
村田 私は、カツセさんが当時1歳であることの方が衝撃です。ちなみにこのころの私は、まだOMソーラー入社前で24歳の印刷会社の営業マン。『トップガン』でトムクルーズが着てたMA-1は、自分が着てもスタイリッシュかどうか悩んでいたころでした。
カツセ すみません、『トップガン』って何ですか?
閉じる
1th1988

「優良省エネルギー建築技術等認定」(住宅・建築省エネルギー機構)取得。
発足当時18社の会員工務店であり、多くの工務店にOMソーラーを知ってもらうため説明会としてキャラバン車で全国7,000キロにおよぶ旅を行いました。

2th1989

全国で観測地点が23箇所と限られていたため、気象ロボット・アメダスデータの気象解析プログラム化を成功させる。

3rd1990

OMソーラーを採用した「医療法人あかね会阿品土谷病院」(広島)が省エネルギーコンクールにおいて「建設大臣賞」受賞。

5th1992

太陽エネルギーによる空気式除湿涼感冷房の研究に着手(環境共生住宅アイデアコンクール入賞)。

7th1994

建築家・秋山氏による、システム住宅フォルクスAを発表

「フォルクス」のネーミングはドイツの国民車「フォルクス・ワーゲン」に因んだもので、“信頼性が高く、コストパフォーマンスに優れた国民的エコハウス”の実現を示していました。


※浜松のOM本社屋横に建てられた第一号のフォルクスA。フォルクスAの設計手法は工務店の設計力向上に大きく貢献した。

解説を見る
カツセ フォルクスAはその後シリーズ化されるほど、人気になったようですね。そんなに評判が良かったんですか?
村田 評判、良かったですよ〜! 「木造打ちっぱなし」と紹介している通り、質実剛健でシンプルすぎるつくりだったので、当時、地域の工務店さんには「これでいいの?」と衝撃を与えたようでしたが、お客さんからは「これで十分」「むしろおもしろい」とスタイリッシュなデザインが話題を呼んで、いままでに全国3,400件以上建てられました。
カツセ 全国に! まさか、村田さんのお家も……?
村田 はい、フォルクスAです。
カツセ 普及しすぎてて、目眩してきた。
閉じる
8th1995

国際太陽エネルギー学会(ISES)より、奥村昭雄およびOM研究所が「クリストファーA・ウィークス賞」受賞。

11th1998

「環境庁長官賞」(地球温暖化防止部門)受賞。

13th2000

「環境共生住宅認定」(建築環境・省エネルギー機構)取得(システム住宅フォルクスA)。
NPO法人「緑の列島ネットワーク」発足支援。

14th2001

意見広告「近くの山の木で家をつくる運動・千人宣言」を発表

2001年元旦朝日新聞紙に掲載された、この見開き一面広告には、考え方に賛同した2,300名の名前が掲載された。その中には故・筑紫哲也、故・立松和平、坂本龍一、大橋歩、浅井慎平など、環境問題に感心の深い著名人の名前も連ねられていました。


※2001年元旦 意見広告「近くの山の木で家をつくる運動/千人宣言」紙面。

解説を見る
カツセ 新聞広告とか、かなりお金がかかったんじゃないですか?
村田 当時は1月に新聞広告を出すのが恒例でしたが、2001年はOMソーラーの名前が一切掲載されない「意見広告」として初めてのチャレンジでした。費用は五千万円くらいです。
カツセ 五千万円……!? って、そんなサラリと! それだけ払ってちゃんと反応はあったんですか??
村田 実は、一般のお客さんからの反響は大きなものではなかったんです……。でも広告の内容が「地元の木を使おう!」というものだったので、業界的にはインパクトがあったと思いますし、地域の工務店さんのためにはなったと思いますけど、弊社はそこまで儲からなかったんですよね(笑)。
カツセ イメージアップにはつながったんでしょうけど、「儲からなかった」って、笑って言える村田さんがすごいと思いました。
閉じる
17th2004

OMの社屋「地球のたまご」竣工

静岡県の浜名湖畔に竣工された社屋は、持続可能な循環型社会を目指すOMソーラーのシンボルと、研究・開発を目的に建てられました。約1万坪の広大な敷地には湿地と池があり、浜名湖や周辺の都田川水系の在来種の植物で覆われています。
・第4回「エコビルド賞」を受賞。
・浜松やらまいかブランドに認定。
・『生物多様性保全につながる企業のみどり100選』に認定。


※2004年竣工、浜名湖畔のOMソーラーの本社屋「地球のたまご」。

解説を見る
カツセ なんで「地球のたまご」なんですか?
村田 「世界に向けて、ここからさまざまな技術が生まれ育っていくように」という願いを込めて命名されています。
カツセ なるほど。僕だったら「飛び出せ!OM研究所」や「おっきな森(=OM)」とかにしてました。
村田 それじゃなくて本当によかったです。
閉じる
21th2008

・国土交通省の助成事業に菱重エステート株式会社+OM計画株式会社の技術開発課題が採択。
・東京都「太陽エネルギー利用拡大連携プロジェクト」に参加。
・株式会社OMソーラー協会とOM住宅建設基金株式会社が合併し、OMソーラー株式会社へ社名変更。よりいっそう「OMソーラー」が社会化していくことを願い、社名からそれまで親しんできた「協会」という名称を取ることにしました。

22th2009

OMソーラーシステムが財団法人ベターリビングの優良住宅部品認定、「BL認定(BL-bs部品)」を取得。

23th2010

環境省「環境省エコハウスモデル事業」によりOMソーラーを導入したエコモデルハウス4棟が完成。

24th2011

「一般家庭における太陽熱利用システム」において国内で初めて「国内クレジット(プログラム型排出削減事業)」の承認を取得。 様々な公的な事業を通して、社会化への道を歩む。

25th2012

グッドデザイン賞を受賞したハイブリッドソーラー「OMクワトロソーラー」供給開始

太陽光パネルが発電時に熱を発する性質を利用して、太陽エネルギーから熱と電気を同時に取得するシステム。OMクワトロソーラーの誕生により、従来相反すると思われていた「省エネ」と「快適化」の両立を実現させました。2013年には「今までなかったエネルギー取得方法が面白く、近未来を想像させる」と評価され、グッドデザイン賞を受賞しました。


※2013年グッドデザイン賞に輝いた「OMクワトロソーラー」を採用したモデルハウス。

解説を見る
カツセ 「クワトロ」って、イタリア語やフランス語で「4」の意味だと思うんですけど、ソーラーパネルとOMソーラーでは「2」じゃないですか。それで「クワトロ」はちょっと強引じゃないですか??
村田 「床暖房」「お湯採り」「換気」「発電」の4つが使えるからです。私が命名したんですが、変でしょうか……。
カツセ …いやー、聞いたときからすばらしい名前だと思っていたんですよね〜、ハハハ。
閉じる
27th2014

OMソーラーシステム連動型の空気清浄システム「OMエアフォール」の販売開始

国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の研究支援による実証実験モデルハウスの建設。オムロン ヘルスケア株式会社、慶應義塾大学、自治医科大学と共同で「住まいと健康」についての調査を実施。

29th2016

カツセマサヒコ(@katsuse_m)による西軽井沢の宿泊型モデルハウス(クラスベッソ西軽井沢)を舞台にした恋愛web小説が話題となる。

30th2017

2月に設立30周年を迎える。

現在

OMソーラーは、住宅約26,000棟、施設建築約700棟に導入されています。私たちは、150社を越える会員工務店に向けて、技術の普及と品質維持向上のためのしくみづくりをしています。
奥村の求めた「これまでにない、パッシブハウス」と、地元の気候風土や習慣に明るい地域工務店が建てる住宅は、いずれも環境負荷が少なく、省エネルギーな家づくりをする上で共通点が多く、地域に根ざした自然環境を活用する暮らしに適しています。OMソーラーは、「いままでも、これからも」快適な家づくりを支えていきます。

Interview

Information